なぜ日本はこれほどまでに大麻規制が強いのか追及してみた
みなさん大麻と聞くとどんなイメージがありますか?怖いもの、違法薬物というイメージでしょうか?日本では大麻は大麻取締法で厳しく規制されています。
ただ今世界的な動きで大麻合法化が進んでいることを知っていますか?もちろん「医療用大麻」としてですが、イギリスやドイツ、韓国なども合法とされました。
じゃあ大麻ってなんなんだ?ってなりますよね。麻や七味唐辛子も実は大麻なんです。依存性もたばこより低いって知ってますか?世界の動きに反して、日本は大麻取締法が制定されてから約70年ほぼ内容は変わっていません。
でもそれほど規制が強いのは何か理由があるんだろうと思いますよね。なので、今回はどうしてここまで日本は大麻規制が強いのか、ということを徹底追及してみたいと思います!
大麻と人間の長い歴史
調べれば大麻は世界中で人間と共に長い歴史を過ごしてきました。
日本の大麻の歴史
実は大麻って縄文・弥生時代からある生活に欠かせない植物だったんです。主に大麻の実を食べたり、繊維で布を織ってみたり様々なものに使用していました。
また日本では大麻は神聖な植物としても扱われており、神聖な儀式や、また国技である相撲のしめ縄などにも使われていました。
戦前ではぜんそくの薬などとしても利用されていた記録があります。
世界の大麻の歴史
エジプトでは紀元前より大麻の記録があります。インドでは去痰剤として大麻を使っていたり、日本と同じように食用にしたり、繊維で布を織ったりなど様々な方法で活用されていました。
19世紀頃より大麻の精神作用が科学的に知れ渡るようになり薬として、娯楽としても使われるようになってきました。
大麻取締法が制定されるまで
じゃあどうして生活必需品だった大麻が規制される流れになったかと言うと、、
1937年にアメリカでマリファナ課税法という大麻を禁止する法律が定められました。理由は、大麻を市場からなくし林業と合成繊維業界を活性するため。そうなんです、きっかけはお金のためでした。
その後日本は戦争でアメリカに敗戦したことで、GHQの支配下に置かれることになりました。そこでGHQによって日本でも大麻取締法ができたのです。
その後、様々な場面で大麻の安全性が議論されてきましたが、一貫して「大麻は悪いもの」という主張がなされ、その流れは世界中で広がったのです。
大麻の世界と日本の流れの違い
前述したように、大麻の研究が進み世界で医療用大麻は合法化の流れが進んでいます。2019年には韓国でも医療用大麻が合法化されました。アメリカでは現在州によっては医療用大麻を認めている状態です。またポーランドなど一部の国では娯楽用として解禁されています。
日本では、娯楽はもちろん医療用でも大麻は禁止。これまで医療用大麻の話題はよくでてきますが、大麻取締法の内容は大きく改訂されていません。ただ2019年に初めて大麻の成分であるCBDが小児の難治性てんかんに医療用として使用する「治験」が認められました。あくまで治験ですので、認可はされていないんです。
なぜ大麻規制が強いのか
大麻のCBDは精神安定作用しかなく、更にタバコよりも依存性ははるかに少ない。実際外国に住んでいる人で大麻を吸い続けて元気に年を取っている人もいる。
日本が改訂が進まないのは一部アメリカに足並みをそろえている部分もあるかと思います。アメリカでも全面解禁はされていませんから。
あと大きいのはやはり大麻=快楽を得るもの、という悪いイメージではないでしょうか?もちろん大麻の葉や花にはそのような作用がありますが、成分によっては私たちの健康に大きく貢献してくれることが海外の研究でも立証されています。
ただ日本では大麻の研究すらほぼできていないですし、大麻を議論するという時点で、快楽という単語が付いて回っては、議論の終着点が変わってきてしまいますよね。
まとめ
世界中で大麻は紀元前より身近な存在である植物でした。ただアメリカでマリファナ課税法が制定されてから世界的に大麻は悪いものとして定着し、現在にいたります。
医療用大麻としては現在主要国でも合法化が進んでいますが、日本ではまだ治験段階。
やはり日本では大麻は快楽を得るものという認識が根強く、医療用大麻の合法化が進まないのではないでしょうか?
ちなみに、筆者はもちろん大麻を見たことも所持したことも、吸いたいと思ったこともありません!大麻を安易に合法化すべきでもないとも思っています。
ただ、誤った固定観念は捨てて苦しんでいる人に安全性が確認されているものならぜひ活用してもらいたいと思うのです。